配信を始めようか迷っているとき、収入の話より先に引っかかるのが、ネットに残ることへの不安です。
「配信って、録画されて転載されるんでしょ?」
「一度上がったら、もう消せないよね……」
TOKYOMOTIONというサイトの名前を目にして、不安が具体的になった人もいると思います。
配信が録画されて転載されることは、実際に起きています。しかも録画は視聴者側の端末で行われるため、配信者が注意しても止められません。
ただし、打つ手がないわけではありません。流出しても身元に結びつかない形で活動する方法があり、実際に転載された場合も、無料で相談できる公的な窓口があります。
TOKYOMOTIONに投稿する場合のリスクと、他のサイトで配信した映像が流出する仕組みは、性質が違います。まずはそこから整理します。

TOKYOMOTIONは、ユーザーが投稿した動画を閲覧できる動画サイトです。第三者によって投稿された動画が掲載されていることもあります。
ただし、ここで自分の動画を公開したり収益化したりする使い方は勧められません。運営主体や問い合わせ先を確認しにくく、トラブルが起きた際に対応を求める相手を特定しにくいためです。
TOKYOMOTIONは、運営会社の名称や所在地などが確認できず、運営主体を特定しにくい状態です。
国内のサービスでは、運営会社の情報や問い合わせ先が公式サイトに明示されているケースが一般的です。TOKYOMOTIONにはそれがありません。
責任を負う主体がわからないということは、動画をめぐるトラブルが起きたときに、誰に対して申し立てればよいのかがわからないということです。
日本語での問い合わせ窓口は確認できません。運営に連絡を取る手段そのものが限られています。
投稿した動画を自分で削除できなくなった、というケースも起きています。Yahoo!知恵袋には、アップロードした動画がプロフィールに反映されず削除できない、削除用のパスワードを忘れて消せなくなった、といった投稿が残っています。
自分が投稿したものであっても、思いどおりに取り下げられるとは限りません。この「連絡先がない」という状態は、他のサイトから流出した動画を消したい場合にも、そのまま壁になります。

ここまでは、TOKYOMOTIONに自分から動画を投稿する場合の話です。ただ、実際に問題になるのは別の状況です。
他のサイトで配信した映像が、本人の知らないうちにTOKYOMOTIONへ転載されているケースもあります。
国内のライブチャットで配信していても、有料でコンテンツを販売していても、起こります。配信する場所を選べば避けられる、という性質のものではありません。
流出の起点は、配信を見ている側の端末です。画面録画のアプリや、キャプチャ機能を使えば、配信中の映像はそのまま保存できます。
配信者の側からは、誰が録画しているかを知る手段がありません。録画は視聴者の端末のなかで完結するため、配信画面には何の変化も現れないからです。
つまり、配信中にどれだけ注意を払っても、この工程自体は止められません。「不審な視聴者をブロックする」「過激な内容を避ける」といった対策は、録画そのものを防ぐものではないということです。
サービス側がキャプチャを禁止する規約を設けていても、事情は同じです。規約は違反者に対処するための根拠にはなりますが、録画の操作を物理的に妨げるものではありません。そのため、録画を完全に防ぐことよりも、流出した場合の被害を抑える対策が重要になります。
TOKYOMOTIONには、投稿された動画を探すためのタグが用意されています。そのなかに「ライブチャット」があります。
「ライブチャット」と分類された動画が投稿されており、ライブ配信を録画したとみられる動画が掲載されているケースがあります。並んでいるタグを見ると、「素人」「盗撮」「流出」といった語が同じ列にあります。
「ライブチャット」というタグで、関連する動画がまとめて探せる状態になっています。単発の転載ではなく、ライブ配信を録画したとみられる動画が継続的に投稿されています。
配信者が知らないところで、自分の配信がこの分類のなかに入っている可能性がある。そういう構造だと理解しておく必要があります。
無料の配信だけが対象になるわけではありません。
Yahoo!知恵袋には、FC2やmyfans、Fantiaといったサービスで有料販売されている動画が、TOKYOMOTIONに大量に転載されているという指摘が投稿されています。販売ページに「無断転載は法的措置を取ります」と警告文を掲げている出品者の作品も、例外ではありません。
購入者の誰かが動画ファイルを第三者に渡したり、別のサイトへアップロードしたりすれば、そこから転載が広がる可能性があります。有料であることも、警告を掲示していることも、転載そのものを止める効果はありません。

流出に気づいた人がまず考えるのは、削除することです。ところが、この段階で行き詰まるケースが多くあります。
法務省も、性的な画像がいったんインターネット上に流出すると、コピーが次々と流通して回収が極めて困難になり、被害者が将来にわたって長く苦しむことになると説明しています。
消えにくい理由は大きく2つあります。交渉する相手を特定できないことと、削除が追いつかない速さで複製が進むことです。どちらも配信者の努力とは別のところで起きます。
ただし、手段がないわけではありません。取れる対応は後半でまとめています。
削除を求めるには、相手が必要です。サイトの運営者に申し立てるか、投稿した人物を特定して請求するか、いずれかの経路をたどります。
TOKYOMOTIONの場合、運営会社の名称や所在地などが確認できず、運営主体を特定しにくい状態です。
国内の事業者であれば、日本の法律に基づいて削除を求められます。情報流通プラットフォーム対処法には削除申請の枠組みが定められており、投稿者を特定するための発信者情報開示請求という制度もあります。
申し立てる相手が分からなければ、この手続きの入口に立てません。運営主体が国外にある場合、日本の法律がそのまま適用されるとは限らないという問題も生じます。
仮に1つのサイトから削除できたとしても、そこで終わるとは限りません。
動画は簡単に保存できます。誰かがダウンロードしていれば、削除された後で別のサイトに上げ直すことができます。転載を専門に行うサイトは1つではないため、同じ動画が複数の場所に散らばっている状態も起こります。
削除の手続きは、サイトごとに個別に進める必要があります。見つけて申請し、対応を待つあいだにも、別の場所で複製が進んでいることがあります。
完全に回収しきることは難しい。これは配信者の対応が遅かったからではなく、複製にコストがかからないという仕組みの問題です。

録画は止められず、削除も追いつかない。それなら打つ手がないのかというと、そうではありません。
考え方を切り替える必要があります。流出をゼロにする方法を探すのではなく、起きたときの被害がどこまで及ぶかで環境を選ぶ、という発想です。
判断材料は3つあります。事後に法的な手続きを取れるか、規約で抑止の仕組みが働いているか、そして映像が残ったときに自分だと分かるか。順に見ていきます。
日本国内で運営されているサービスなら、運営会社の名称と所在地が公表されています。公式サイトの企業情報や特定商取引法に基づく表記のページで確認できます。
相手が特定できれば、削除を求める先がはっきりします。情報流通プラットフォーム対処法に基づく削除申請も、発信者情報開示請求も、送り先が分からなければ始まりません。国内の事業者であれば、少なくとも運営主体や問い合わせ先を確認しやすく、削除依頼や相談を進める際の窓口を特定しやすくなります。
トラブルが起きたときに連絡できる窓口があるかどうかも、同じ理由で確認しておく価値があります。
配信を始める前に見ておくのは、運営会社の名称、所在地、問い合わせ窓口の3点です。これらの情報を確認できないサービスは、トラブル時の対応先を判断しにくいため注意が必要です。
サービスの利用規約やガイドラインに、無断での画面録画や転載を禁止する条項があるかを確認します。あわせて、違反した利用者にどんな対応が取られるかも見ておきます。アカウントの凍結や削除といったペナルティが定められていれば、抑止の仕組みが働いていることになります。
権利侵害を通報できる窓口があるかも確認事項です。流出元が同じサービスの利用者だと分かる場合、運営に通報して対処を求められます。
ひとつ注意しておくと、これは事前の抑止であって、事後の回収手段ではありません。外部のサイトに流出した後の対応は、多くのサービスで配信者自身が行うことになります。運営が外部サイトを巡回して削除を代行する体制は、一般的ではありません。
「運営が守ってくれるから安心」という前提では選ばないほうが確実です。
ここまでの2つは、流出した後にどう動けるかという話でした。次は性質が違います。
顔を出さずに配信できる仕組みであれば、録画されても本人の顔が映ることはありません。流出を防ぐのではなく、流出した場合でも身元に結びつくリスクを抑えるという考え方です。
顔を出さない方法には段階があります。2Dや3Dのアバターを使う方式のほか、カメラをオンにしない音声のみの配信に対応しているサービスもあります。後者なら映像そのものが存在しないため、録画されても残るのは音声だけです。
一度流出したものは回収しきれない。この前提が変わらない以上、映像に何が映っているかは、後から取り返しがつかない部分です。
アバターや音声のみの配信に対応したサービスとしては、withnyなどがあります。
\自由な配信を楽しめるwithny!/



顔を隠せば安心か、というと、そこだけでは足りません。
身元にたどり着く経路は、顔以外にもあります。声、部屋の様子、SNSのつながり。実際に知人から気づかれるケースでは、顔以外の要素がきっかけになっていることがあります。
裏を返せば、どこから足がつくかを知っていれば、そのひとつずつに対処できます。
声は指紋ほど固有ではありませんが、知っている相手には届きます。声質だけでなく、話すテンポ、口癖、笑い方。方言や語尾の癖も手がかりになります。
親しい人ほど気づきやすい、という点が厄介です。まったくの他人が声だけで個人を割り出すことは考えにくい一方で、日常的に会話している相手なら、聞き覚えのある話し方に反応します。
対策としては、ボイスチェンジャーを使う方法があります。配信ソフトに組み込むタイプや、アプリとして提供されているものがあり、声の高さや質を変えられます。
完全に別人になるわけではありませんが、そのまま配信するより手がかりは減ります。あわせて、実生活で使っている口癖や、特定の地域でしか使わない言い回しを配信では避ける、という調整も併用できます。
映像に映る範囲には、思っている以上の情報が入ります。窓の外の景色、カーテンや壁紙、部屋に置いた小物。生活音として、近くを通る電車や街頭のアナウンスが入ることもあります。単体では特定に至らなくても、複数が重なると住んでいるエリアが絞られていきます。
もうひとつの経路がSNSです。配信用のアカウントと、普段使っているアカウントの間につながりがあると、そこから本人にたどり着かれます。
フォロー関係、投稿する時間帯、使っている画像や文体、以前使ったことのあるIDやメールアドレス。断片が一致すると、別のアカウントでも同一人物だと推測されます。
配信用のアカウントは、メールアドレスから作り直して完全に切り離すのが確実です。相互フォローも作らず、私用のアカウントで配信について触れないところまで徹底します。

見つけた直後は、とにかく消したいという気持ちになります。ただ、先にやっておくことがあります。
削除された後では、投稿内容やURLを確認できなくなる場合があります。後から相手に請求したり、投稿者を特定したりする段階で、証拠が残っていないと手続きが進みません。順序を間違えないところから始めます。
自分で削除申請を行うこともできますが、無料で相談できる公的な窓口もあります。
記録するのは次の4点です。
スクリーンショットは、動画そのものだけでなく、ページ全体が分かる形で残します。どのサイトのどのページにあったかが示せないと、証拠としての役割を果たしません。
日時が入るように撮影しておくと、いつの時点で存在したかを示せます。
保存先は、自分の端末とクラウドなど、2か所に分けておくと安全です。端末が壊れたり、機種変更のときに消えたりすると、集め直すことはできません。
法務省が、削除依頼の手引きとメールのテンプレートを公開しています。専門用語をできるだけ使わずに解説されたもので、誰でも無料で利用できます。自分で申請する場合、まずこれを見ておくと形式で迷いません。
申請先は、サイトのフッターにある問い合わせやサポートの項目から探します。海外のサイトでは、著作権侵害の申し立て用にDMCAという窓口が置かれていることがあります。
表記が英語のことも多く、ここで手が止まる人がいます。ただ、入力する内容自体は複雑ではありません。該当するURL、自分が権利者であること、削除を求める理由。削除申請では、少なくともこれらの情報を整理して伝える必要があります。翻訳ツールを使って進めても問題ありません。
送信後の控えは残しておいてください。対応がない場合、次の段階で経緯を説明する材料になります。
自力で削除できないときの相談先は、無料で使えるものから順に挙げます。
違法・有害情報相談センター 総務省の支援事業として運営されている窓口です。サイト管理者への削除依頼の方法や、投稿者を特定するための発信者情報開示請求の進め方について、相談を受け付けています。相談はWebフォームからのみ受け付けています。
法務省の人権擁護機関 女性の人権ホットラインなどの相談窓口を設けており、性的な画像を含むインターネット上の人権侵害について、削除依頼の方法の助言などの支援を行っています。
ぱっぷす デジタル性暴力の被害相談を受け付けている団体です。拡散された画像や動画について、削除要請の支援を行っています。
セーフライン セーファーインターネット協会が運営しており、リベンジポルノの被害に関する相談に対応しています。
法テラス 弁護士に依頼する場合の入口になります。法制度や相談窓口の案内のほか、犯罪被害者支援の経験がある弁護士を紹介しています。費用は依頼内容や事務所によって変わるため、まず相談して確認してください。
いずれの窓口も、相談したことが勝手に家族や職場へ知らされる仕組みにはなっていません。弁護士には守秘義務があります。ひとりで抱えたまま時間が経つほど、拡散も進みます。

ここまで読んで、やめておこうと考えたなら、それも判断のひとつです。
続ける、あるいはこれから始めるなら、選ぶ基準は決まってきます。流出をゼロにはできない以上、起きたときに手続きを取れる相手がいるか、そして映像に自分が映っていないか。この2点です。
なお、アダルトジャンルの配信サービスは18歳以上を対象としています。年齢に満たない場合、登録はできません。すでに画像や動画が流出しているなら、年齢を問わず相談できる窓口が公的機関にあります。
確認するのは3点です。運営会社の名称と所在地が公表されているか、問い合わせ窓口があるか、利用規約が整備されているか。
国内のサービスでは、運営会社の情報や問い合わせ先が公式サイトに明示されているケースが一般的です。会社名、所在地、連絡先が確認できれば、削除を求める相手がはっきりします。
規約に無断録画や転載の禁止が明記され、違反者へのペナルティが定められているかも見ておきます。権利侵害を通報できる窓口があれば、流出元が同じサービスの利用者だった場合に対処を求められます。
運営元が不明で、連絡先も規約もないサイトとの差は、ここに出ます。
映像に何が映るかは、後から変えられません。配信を始める前に決めておく部分です。
顔を出さずに活動できるサービスには、2Dや3Dのアバターを使う方式のほか、カメラをオンにしない音声のみの方式に対応しているものもあります。前者なら録画されても映るのはアバターで、後者なら映像自体が残りません。
たとえばwithnyは、合同会社withnyが運営する18歳以上向けの配信サービスで、アバターを使った配信に対応しています。配信方法はOBSを使う方式のほか、PCやスマホのブラウザから配信する方式、カメラをオンにしない音声のみの方式から選べます。PCがなくても始められる一方、スマホは端末のスペックによって配信が難しい場合があると案内されています。iPhoneでは、連動デバイスをBluetoothで接続することができません。
条件を確認したうえで、自分の環境で使えるかを判断してください。
\自由な配信を楽しめるwithny!/


削除を求めること自体に、期限はありません。何年前の動画であっても、サイトへの申請や公的窓口への相談はできます。
ただし、時間が経っているぶん複製が進んでいる可能性があります。1か所から消えても、別のサイトに残っていることは起こります。
法務省も、いったん流出した画像はコピーが次々と流通し、回収が極めて困難になると説明しています。見つけた分から順に対応していくことになります。
古いから無理だと諦める必要はありません。ただし、1回の申請だけですべての転載を削除できるとは限りません。
絶対とは言えません。
映像に顔が映らなければ、動画から顔で特定されることはなくなります。ただし、声や話し方、部屋の様子、SNSアカウントのつながりといった経路は残ります。とくに親しい人ほど、声や話し方に気づきやすくなります。
顔を隠すことは、リスクをゼロにする方法ではなく、いちばん大きい経路をひとつ塞ぐ方法です。残りの経路にも、それぞれ対処の手段があります。
ボイスチェンジャーを使う、映り込みを減らす、配信用のアカウントを完全に切り離す。ひとつずつ潰していく作業になります。

配信が録画されて転載されることは、実際に起きています。視聴者側の端末で録画されるため、配信者が注意しても止められません。
一方で、打てる手はあります。運営元が明示されたサービスを選べば、削除を求める相手がはっきりします。顔を出さない方式を選べば、映像が残っても身元に結びつきません。
すでに流出を見つけているなら、まず証拠を保全してください。URLとスクリーンショットを残してから、削除申請に進みます。自力で消えない場合は、無料で相談できる公的窓口があります。
これから始めるなら、運営会社の表記、規約、顔を出さずに配信できるかどうかを確認してから決めてください。
\自由な配信を楽しめるwithny!/

